
不動産売却をスタートしたものの、「不動産会社の対応が遅い」「なかなか買い手が見つからない」といった不満から、結んでいる媒介契約を途中で解除したいと考える方は少なくありません。
しかし、頭をよぎるのが「途中でやめたら違約金を請求されるのではないか」という不安です。
本記事では、家を売却する際の媒介契約を途中解除できる条件や、違約金が発生する具体的なケース、トラブルを避けるための注意点を分かりやすく解説します。
媒介契約は途中解除できる?知っておくべき基本ルール
結論から言うと、不動産会社と結んだ媒介契約を途中で解除することは可能です。
ただし、契約の種類や、解除に至る理由によってペナルティなしでスムーズに解約できるかどうかが大きく分かれます。
まずは、売主側の都合で契約を解除する際の基本的なルールと契約期間に関する法的な取り決めについて正しく理解しておきましょう。
●媒介契約の種類による解約のしやすさ
一般媒介契約は、複数の不動産会社に同時に売却を依頼できる性質上、売主側の都合でいつでも比較的自由に途中解除が可能です。
一方で、1社に売却を限定する専任媒介契約や専属専任媒介契約の場合は契約書に違反しない限り、原則として契約期間中の自己都合による一方的な解除には慎重にならざるを得ません。
●法律で定められた媒介契約の有効期間
宅地建物取引業法により、専任媒介契約と専属専任媒介契約の有効期間は最長3ヶ月と定められています。
仮に契約書に4ヶ月以上の期間を設定しても、法的には3ヶ月に短縮されます。
そのため、特別な理由がない限りは3ヶ月の契約満了を待って更新を拒否すれば、違約金などのリスクを一切負わずに自動的に契約を終了させることができます。
途中解除で違約金や実費請求が発生する2つのケース
媒介契約の途中解除において、厳密には違約金という名目ではなく、不動産会社がそれまでに関与した費用の実費精算を求められるケースがあります。
どのような状況で売主に支払い義務が生じるのか、代表的な2つのパターンを確認していきましょう。
●売主の純粋な自己都合による一方的な解約
「やっぱり売却するのをやめた」「親族に譲ることにした」など、不動産会社側に落ち度がないにもかかわらず、売主の一方的な都合で有効期間内に解約する場合です。
このケースでは、不動産会社が売却活動のために投じた広告宣伝費や現地調査にかかった交通費などの実費を請求される可能性が高くなります。
●専任契約中の抜き行為や規約違反があった場合
専任媒介や専属専任媒介を結んでいる期間中に他社に重ねて売却を依頼したり、専属専任契約なのに自分で見つけた買主と直接取引を行ったりする行為は明確な契約違反です。
この場合は、本来その不動産会社が売却成功時に得られるはずだった仲介手数料と同額の違約金を請求される重いペナルティが課されます。
一方で有効期間内であっても売主が1円も支払うことなく、正当に媒介契約を途中解除できるケースも存在します。
不動産会社側に問題がある場合は、売主の権利として解約を申し出ることができます。
●不動産会社側に明確な義務違反がある場合
不動産会社が法律や契約で定められた義務を怠っている場合は、無条件で即時解約が可能です。
具体的には専任媒介で義務付けられている指定流通機構への物件登録を行っていなかったり、定期的な売却活動の状況報告が全く送られてこなかったりする場合がこれに該当します。
●業務態度が悪く不誠実な対応が続いている場合
「内見の希望が入っているのに連絡を放置された」「相場を無視した大幅な値下げばかりを強要される」といった不誠実な対応も解約の正当な理由になり得ます。
ただし主観的な不満だけでは揉める原因になるため、連絡の履歴や対応の遅れを示す証拠を残した上でまずは改善を求める催告を行い、応じない場合に解除へ踏み切るのが賢明です。
まとめ|トラブルを防ぐための解約手順と心構え
家の売却における媒介契約の途中解除は理由やタイミングさえ間違えなければ過度に違約金を恐れる必要はありません。
確実でリスクがないのは3ヶ月の契約満了を待って更新しないことですが、どうしても今すぐ会社を変えたい場合はこれまでの広告活動の実費を確認し、納得した上で書面にて解約届を提出しましょう。
不動産会社選びに失敗しないためには、次の契約先を探す際に複数社の査定額や対応の誠実さをしっかりと比較検討し、安心して任せられるパートナーを見極めることです。
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