土地を売却する際、「手元にお金が入るのはいつになるのか？」という入金時期は、今後の資金計画を左右する最も重要な関心事です。
土地売却は、一般的に仲介を利用した場合、売却相談から最終的な現金受領までに、合計で約3か月から6か月程度の期間を見込む必要があります。
この記事では、土地売却の契約から最終的な入金までの具体的な期間と、資金受領の流れについてわかりやすく解説します。
土地売却の流れと期間
土地の売却代金が手元に入るのは、「手付金」と「残代金」の2回に分かれます。
現金化までの期間は、大きく「買主決定まで」と「契約から決済まで」の2つに分けられます。
●ステップ①：売却活動から買主決定まで
不動産会社に査定を依頼し、売却価格を決めた後、媒介契約を結んで売却活動を開始します。
この買主を探す期間は土地の立地や価格設定によって大きく変動し、数か月から半年程度かかることが一般的です。
●ステップ②：売買契約締結と「手付金」の受領
購入希望者が見つかり、条件交渉がまとまると売買契約を締結します。
この契約時に、売買代金の一部として「手付金」を買主から受け取ります。
手付金は売買代金の5%～10%程度が相場であり、売主が最初に得るまとまった現金収入となります。
ただし、手付金は契約解除の担保でもあるため、すぐに全額を自由に使うことは避けるべきです。
●ステップ③：決済・引渡しと「残代金」の受領
契約締結後、買主のローン審査や、土地の境界確定測量（必要な場合）などの手続きを経て、最終的な代金受領と引渡しを行う「決済日」を迎えます。
決済日に、手付金を差し引いた売買代金の残金全額が売主に支払われます。
決済日における残代金受領のタイミング
土地売却で最も大きな金額を受け取るのは、決済日の当日です。
●残代金は決済日の「当日」に着金する
決済は、金融機関や不動産会社の会議室などで行われます。
売買代金の残金は、買主側から売主の指定口座へ銀行振込されるのが一般的です。
決済の場では、振込手続き完了後、売主は自身の口座へ残代金が実際に着金したことをその場で確認します。
この着金確認ができた時点をもって、土地の所有権が買主に移転し、取引は完了です。
したがって、売主は決済日のその日のうちに、売却代金のほぼ全額を確保できます。
●決済時に精算される費用
受け取る残代金の全額が手取りになるわけではありません。決済日には、売主が負担する以下の諸費用が残代金から差し引かれて精算されます。
・仲介手数料： 不動産会社への成功報酬。
・登記費用： 抵当権抹消登記などを依頼した司法書士への報酬。
・固定資産税・都市計画税の精算金： 引渡し日を境に日割り計算して精算されます。
事前に不動産会社から受け取る「精算書」を確認し、手元に残る金額を明確に把握しておきましょう。
早期現金化を目指すための選択肢
仲介による売却期間よりも早く現金が欲しい場合は、以下の選択肢を検討できます。
●土地売却特有の「測量期間」への対処
土地の売却では、境界確定測量が必要な場合、1か月から3か月程度の測量期間が決済までの期間を延長させる最大の要因となることがあります。
売却を急ぐ場合は、媒介契約の前に確定測量図の有無を確認し、未実施であればすぐに測量士に依頼することで、後の期間延長リスクを減らせます。
●「不動産買取」によるスピード入金
「不動産買取」は、不動産会社に直接土地を買い取ってもらう方法です。
買主を探す期間が不要になるため、最短数週間から1か月程度で決済・入金が完了します。
ただし、仲介による売却価格よりも売却価格が低くなる傾向があるため、価格とスピードを比較して検討する必要があります。
まとめ｜土地売却で資金を受け取るのは決済日の当日
土地売却で最終的な資金を受け取るのは、引渡しを行う決済日の当日です。
売却活動全体では数か月を要するため、資金計画を狂わせないよう、不動産会社と決済日までのスケジュールと諸費用の内訳を初期段階で綿密に確認しておくことが重要です。
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